【ステップ②】
引越し前にやるべきこと

転出・転居手続きをする

引越しをする時には役所への届けも必要です。同じ市区町村への引越しなら役所へ行って転居届けを出すだけですが、別の市区町村への引越しとなるとそうはいきません。まずは今まで住んでいた地域の役所で転出届けを提出し、新居の役所で転入届けを提出します。引越し当日までに準備しておかないと、前の住所の役所に戻って手続きをしなくてはならならないので大変。遅くとも引越しの1週間前には終わらせておくようにしましょう。

また、自営業の人なら国民健康保険、子どもがいれば児童手当、高齢者がいれば要介護、支援認定などの住所変更、それに国民年金なども届けが必要です。とはいえ、転入届けを出しにいけば役所でどのような手続きが必要か教えてくれるので、それに従うようにすれば大丈夫です。ただ、引越してから14日以内に転入届けを提出しなければならないと決められているので忘れないように注意しましょう。

また、郵便物の転居届けを出して転送サービスを申し込んでおくのも大切。最寄の郵便局かホームページで手続きできますが、届けが反映されるまでに数日~1週間程度かかる場合があるので、引越しが決まったら早めに手続きしておくのがオススメです。

荷造りをしておく

退去の通知をしたり、引越し業者さんと引越しの日程を決めたら後は一気に荷物をまとめるだけ。1カ月もあれば余裕だろうと感じてしまうかもしれません。ところが仕事もあれば普段の生活もあります。そうなると、日常的に使っているものはなかなかまとめてしまうことができません。つまり、引越し準備はなかなか捗らないものなのです。

単身の引越しなのか、それとも家族での引越しかなど荷物の量にもよりますが、荷造りに要する時間はファミリーなら最低でも1カ月、単身でも2週間程度は見ておきましょう。引越しの日が迫ってくると焦るかもしれませんが、そんな時は思い切って引越し業者さんが用意している荷造りサービスを利用するのも手です。プロなら当日の朝から荷造りをスタートして午後には新居に移動できるもの。全てを自分でやろうとせず、臨機応変に利用できるものを利用することが大切です。

ライフライン手続きをする

引越しの日程を決めて役所やインターネットの手続きを終わらせたら、電気・ガス・水道といった生きるうえで欠かせないライフラインの手続きを行います。水道は地域の水道局へ連絡し、電力会社、ガス会社にもそれぞれ連絡します。最近はインターネットでも転居の連絡ができます。ただ、電気と水道は連絡すればすぐに停止してくれますが、ガスは立ち合いが必要なケースがほとんど。できるだけ引越し日に停止するなど効率よく手続きしましょう。

そして、新居のほうでも同じようにライフラインの手続きを行う必要があります。こちらも、電気と水道は連絡するだけで使えるようになりますが、ガスだけは開栓に立ち合いが必要。引越し日にガスを使いたいなら引越し日に開栓に来てもらうようにしましょう。また、引越しを機に新電力に切り替える場合には、先に新居で新電力が利用できるか、いつから利用できるかなど確認して契約したうえで、それまで使っていた電力会社に解約の連絡をすればOKです。

家の清掃、家電製品の水抜きをする

賃貸マンションなどの場合、住民が退去したら通常は不動産会社や大家さんがクリーニング業者に依頼して掃除やクロスの張替えなどを行います。だからといって、住民が掃除をしなくていいというわけではありません。契約内容にもよりますが、むしろ自分でハウスクリーニングを手配したほうがおトクになることも。たとえば安くクリーニングしてくれる業者があれば、そのぶんの差額が敷金から戻ってくるので考える余地はあると言えるでしょう。

また、ほとんどの引越し業者のプランでは、大きな家具や家電などはプロの方々が梱包して運んでくれます。とはいえ全く準備が必要ないというわけではありません。特に注意が必要なのが冷蔵庫と洗濯機です。冷蔵庫は遅くとも引越しの2日前には中身を処分して電源を切っておきます。これは冷凍庫などについた霜を溶かす必要があるからです。解けた霜は冷蔵庫の一番下の蒸発皿という部分に溜まるので、これを外して水を捨てておきましょう。また、洗濯機も引越しスタッフが到着する前に給水・排水ホースを外して中に水が残っていないか確認しておきましょう。