引越しの際によくあるトラブル

荷物が中々見つからない

「新居へ越したらすぐに全てのダンボールを開けて整理する」という人は少数派。ほとんどの人はとりあえず必要なものから出して使っていくことでしょう。そうなると重要なのが、前の家のどの部屋のどの棚、引き出しのものがどのダンボールに入っているか、ということです。これがわかれば、その箱を開けるだけでとりあえず生活していくことは可能です。

ですから、引越しはとにかく荷物を全部詰め込んで運べばいいというものではないと心得ましょう。荷物は部屋ごと、引き出しごとにまとめてダンボールに入れるようにします。箱に「リビングの棚」「寝室のタンスの引き出し」「キッチンの流しの下」など、場所を書いてだいたいの中身を書いておくことで、新居への搬入時にもわかりやすく、生活を始めるうえでも便利です。

それと同時に、旧居の荷物を全て運ぶ必要があるかどうかを考えましょう。使わないものや必要ないものは捨てる、売る、といった形で処分して荷物を減らしたほうが、後から片付けたりする手間がないぶん楽なのです。

荷物が紛失や破損してしまう

引越しで搬出・搬入や運搬を行うのは引越しのプロです。とはいえ、人間ですからミスはあります。実際に、だいたい1年間に2,500件ほどの引越しトラブルに関する相談が消費者センターに寄せられており、中には荷物が紛失したり、家具や家電などが傷ついたり、壊れたりといったケースもあるのだとか。

そこでまず知っておきたいのは、荷物や家具などが紛失したり破損したりすれば損害賠償してもらえるということです。これは業者がホームページなどで謳っていなくても、国土交通省が定めた「標準引越運送約款」に定められています。ただし、紛失や破損に気づいたらすぐに業者に連絡する必要があります。これは、補償を受けられるのが「荷物の引き渡しから3カ月以内」と定められているからです。この期間を超えると補償を受けることができないので注意しましょう。

引越しに際して荷物の紛失や破損といったトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありません。ですから、なるべく万が一の補償に力を入れている業者を選ぶのがオススメです。総額数千万円という独自の補償を行う業者なら、万が一の場合にも誠実に対応してもらえるでしょう。

追加料金が発生する

荷造り、搬出、運搬、搬入、そして設置まで、引越しは時間も労力もかかります。もちろんほとんどの引越しはスムーズに終わるのですが、なかには追加料金が発生してしまうケースもないわけではありません。

たとえば「見積り時よりも荷物が増えてトラックに乗らない」「家具が大きくてエレベーターに乗らない」「階段が狭くて荷物が運べない」といったケースです。トラックを追加手配したり、エレベーターや階段で運べない荷物を運ぶためのクレーンを手配したりするとなるとかなりの追加料金がかかってしまいますし、引越しの予定も狂ってしまいます。大きな家具がある、荷物が多いといった場合には、見積りの段階で搬入・搬出や運搬方法についてしっかりと確認しておきましょう。そのようなケースでのノウハウがある業者や、クレーンなど専門の機材を持っている専門業者ならなお安心といえますね。